第7回「ダイバー自身の安全対策セミナー」が大阪で開催されました!

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去る11月14日(土)に、7回目の開催となるCカード協議会主催「ダイバー自身の安全対策セミナー」が大阪にて開催されました。

このセミナーは、「ダイバーの安全はダイバー自身が守る」という大原則を改めて見直すと共に、実際のダイビング事故の内容を検証し、今後の安全対策につなげていこうというもの。少人数グループでの中身の濃いディスカッションなど、充実した内容となりました。

■日にち:2015年11月14日(土)
■会場:トラストシティ・カンファレンス・新大阪2F Room1
■主催:Cカード協議会
■資料提供:海上保安庁マリンレジャー安全推進本部、DAN JAPAN

1.2014年事故報告及び2015年中間報告

海上保安庁 第五管区海上保安本部 警備救難部救難課/山崎康雄

phまずは2014年(平成26年)のダイビング事故発生状況について、海上保安庁発表の資料を元に報告がありました。
●平成26年のスクーバダイビング中の事故者数は41人であり、そのうち死者・行方不明者は11人。
●昨年は30~34歳の事故者が多かった。ちなみに一昨年は、55~59歳の事故者が多かった。
●経験年数別では、経験年数が少ない初心者の方が事故が多いと思いきや、経験年数に関係なく事故は発生している。
●事故者数は、男女で差はほとんどないが、男性の死者・行方不明者が多い。

また、先日発表となった2015年1~8月の速報値も紹介。
●平成27年1~8月のスクーバダイビング中の事故者数は22人、そのうち死者・行方不明者は8人。

当日は現場の救難担当の山崎氏に対して質疑応答もありました(質問「行方不明者の空からの捜索に関してどのようなものが有効か?」→回答「小さくとも光るものやオレンジ色のブイなどが有効」など)。

資料リンク 
●2014年 レジャーダイビング事故発生状況
●2015年(1~8月) レジャーダイビング事故発生状況(速報値)

 

2.SCUBA ダイビングにおけるヒヤリ・ハット意識調査から見た事故分析

ph筑波大学 体育系 研究員/高野修

一般財団法人社会スポーツセンター マリンスポーツ振興事業部 専門職員でもある高野氏より事故分析を基にした研究結果を発表していただきました。

ハインリッヒの法則「一つの重大な事故の影には29の重大な事故と300のヒヤリ・ハットが隠れている」が紹介され、意識調査の結果インストラクターの96%、一般ダイバーの72%がヒヤリ・ハットを経験していることが分かりました。

3.オウンリスクを考える

phCカード協議会/村上史朗

過去の初心者講習中とビーチでのファンダイブ中の2件のダイビング事故の事例について、事故の状況やダイバーの心理状態、グループ構成など詳しく挙げ、「なぜ事故は起きたのか?」、「事故は防げなかったのか?」を各テーブルグループでディスカッション。

グループごとに意見交換し、発表するスタイルで行ない、おおいに盛り上がりました。

4.Cカード協議会と公益社団法人 日本レジャーダイビング協会(JRDA)の安全対策

最後にCカード協議会と公益社団法人 日本レジャーダイビング協会の取り組みとして、ガイド付きダイビングの安全性を高めるため、「安全ダイビング実施確認事項」と「JRDA調査アンケート」が紹介されました。アンケートはすでに伊豆を中心に300件近く実施され、安全向上の循環がスタートしています。

また、JRDAの今後の取り組みとして水中ガイドの役割と、ガイド・ダイビングに参加するダイバーの心得の明確化、「標準ダイビング事業者認定制度」などが紹介されました。


 

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